凍結ジャック・ニコルソン

某スタートアップ企業で鬱病罹患し事実上クビになり憎悪憤怒憂鬱に塗れ表現創造で解脱目指す

セックスがしたいのか

こんばんは。今日は友人の文章をチラ見させてもらい、感情や情景のああだこうだを書き出すのはたぶん心が少しばかり浄化させるんだろうなと思い、僕も書いてみようと思った。

 

何を書くかというと、僕は本当にセックスがしたいのか、なぜセックスがしたいのか、だ。

 

僕はうつだ。通院・服薬して2年弱になる。仕事中は機能している。考えるのが得意な方だと思う。土日はたまに布団の上から動けないことがあるが、でもちゃんと遊びに行くこともある。そんな僕だが、なんだかんだあって、セックスを沢山したいなと思うようになった。29歳という、普通だったら落ち着いていても良い年齢になって、遊びたいという感情が芽生えている。少し恥ずかしくも感じている。

 

理由、というか、きっかけはある映画だ。その中の役柄で、表ではウェディングプランナーとして新婦を精神面でもサポートしながら、裏では新郎とセックスフレンドである、という女性がいた。銀縁の眼鏡が素敵だった。仕事中の正装と、セックス後の裸のギャップが美しかった。その映画を見て、強い妬み嫉みのような、劣等感のような、そんな感情を抱いた。かなり強めの感情で、死ねば楽だろうにと思った。こういう感覚は初めてではなかったのだが、強さで言うとずば抜けて一番だった。たまに彼女の写真を見ると、思考が機能しなくなり、世界から消えたいと思う。そして、たぶん、セックスを沢山すれば、沢山の女性と身体を交えれば、少しばかり気持ちが落ち着くんじゃないかと思い立った。

 

この強烈な劣等感に近い感情は、強度の差はあれ、中学くらいから芽生えた気がする。同級生の女の子が性的な経験の話を、さも日常会話のように話しているとその感情が芽生えた。男子が女性慣れしているような場面、性的な経験が豊富だと示唆した時なども同じだった。なんだろう、よくわからないのだが、貞操観念を軽率に扱われていると、嫉妬のような、劣等感のような感情が生まれる。それは、今になるまで度々起きた。当時付き合っていた彼女が過去の男性の話をした時、居酒屋で男性が女性を軽率に性的に扱っているのに遭遇した時、同僚が少し性に関して積極的な会話をした時、その環状が生まれる。

 

女性を軽率に扱う男性への怒りじゃない?、なんて友人に言われたことがある。(そのような感情に関して、その友人以外に話したことはない。)ただ、そうでもない。どちらかというと、憧れに近い。貞操観念の壁の向こう側がどうなっているか、未知で、僕も知りたい、そっち側に行きたい、そんな感覚。「落ちる」という表現が正しいかはわからないが、一度下まで落ちてみたい感覚。退廃的態度に近い気がする。僕は至って真面目な人間だと自負しているが、それを一度壊してみたい、のような。簡単な言い方だとセックスをしまくりたい。単純に彼女ができて、セックスをするだけじゃダメなんだろうかって考えたこともあるが、どうやら求めているのはそれじゃないらしい。「もっと死にたくなるかもよ」なんて忠告はうけて、なんとなくそれも想像できるけど、でも、それでもセックスがしたい。

 

そういえば、高校生の時に、父親のタバコに火をつけて、火がついた先端を、手首の少し上に何度もこすりつけたことがある。根性焼きというやつ。同じ箇所に何度もつけたから、100円玉くらいに大きさになった。記憶する限りあまり痛くなかった。その前後で自分の部屋の壁を殴って穴を開けたりした。何をしたかったかというと、上の劣等感のようなものを消したかったのだ、と今これを書きながら思った。

 

当時同い年の彼女がいた。高校3年生でもうすぐ卒業の頃。彼女はもう自分に興味がないことは明らかだった。一回過去に別れてみた気がする。でも、彼女が他の人が好きだとわかりながら付き合い続けた。卒業式の日、同級生20人?くらいと居酒屋みたいなところでご飯をしそのままカラオケに行った。その20人の中に彼女もいたが、カラオケでは別の部屋に入った。その部屋は、ホストっぽい髪型をして、少し悪いと分類されそうな、いわゆる「チャラい」メンバーが入っていった。おそらくそちらの部屋では喫煙も飲酒もしていたと思う。カラオケが終わりに近づいた頃、おそらく朝5時位だったと思う、彼女に呼び出され別れたいと言われた。僕はその場で泣いた。後で話を聞くと、その部屋の中で少しいやらしいゲームをしたらしい。お絞り越しにキスをしたり、ブラジャーを外したり。(これは、今思い出しても、心臓が微動する気がする。)

 

それを彼女から聞いた時に泣き崩れて、振り返ると本当に恥ずかしいのだが、その時はその感情は嫉妬だと思ったのだが、振り返ってみると、その彼女に対する嫉妬ではないと思うのだ。強がっている訳じゃない。たぶん、その女性全体に感じている、貞操観念の向こう側への憧れ、そこから生まれる劣等感なんじゃないかなと思う。それがわかりやすい形式で現れたのである。その感情のせいで、タバコを腕にジリジリこすりつけた。痛みが感情を消してくれると思って。でも、痛くなかったから意味はなかったのだと思う。

 

セックスがしたいなら彼女を作ればいいのだと思う。性欲を満たしたければ風俗に行けばいい気がする。でも、求めているものはそれじゃない気が大きくする。もしかしたら、間違っているかもしれない。普通に恋愛をすれば解決するのかもしれない。でも、今はセックスがしたい。そればかり考えている。満たされる満たされないの話ではないと思う。仲間外れにされている感覚、それを消したい。人間として劣っているという感覚、それを消したい。そのために、一回自分を解体してみたい。セックスを沢山したい。純粋に性的欲求と知的好奇心を追求してみたい。

 

眠たくなったきたのもう寝るが、あの映画を見たときの感覚、おそらくうつの根本原因であるものの見方、まだうまく言語化できていない気がする。イケメンでもないので、セックスできるかわからないが、セックスができたら、色々書いてもっと自分と仲良くなろうと思う。

 

こんな僕でした。では、おやすみなさい。